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結節性硬化症について

横浜市立大学
結節性硬化症
カンファランス

横浜市立大学附属病院
045-787-2800(代表)
横浜市立大学附属
市民総合医療センター
045-261-5656(代表)

結節性硬化症について

生まれる前〜乳幼児期に起こること

・結節性硬化症の患者さんは(1)生まれる前に行われる超音波検査による心臓腫瘍の診断、(2)乳幼児期のてんかん(独特の発作をおこす点頭てんかん)によって小児科の先生が疑いをもつところから診断が始まります。脳のMRIを行うと、皮質結節と呼ばれる変化が見えてきます。この変化が結節性硬化症の名前の由来となる病変で、てんかんの発生と深く関わりがあります。
・これ以外にも上衣下結節と呼ばれる良性腫瘍や、時には上衣下巨細胞性星細胞腫と呼ばれる大きな腫瘍が発生してきます。特に上衣下巨細胞性星細胞腫は脳の周りを巡回している液体の流れを邪魔することで脳を圧迫し、水頭症及び頭蓋内圧亢進と呼ばれる強い頭痛や吐き気を伴う症状を起こしてしまうことがあります。これらの病変は発育に大きな影を落としてしまうことがあります。
・早ければ出生時から白く抜けたような部分が全身に見られます(白斑)

結節性硬化症について

小児期~思春期に起こること

・3歳ごろから腎臓に血管筋脂肪腫と呼ばれる良性の腫瘍が多数できます。年齢とともに大きくなることが多く、4cmを越えると自然破裂による出血で命に関わることもあります。
・2~3歳ごろから顔面、特に鼻の周りに赤くプリプリとした小さなおできが目立ち始めます(顔面血管繊維腫)。思春が近づくと、シャグリンパッチと呼ばれる背の低いシワの様な変化が全身的のあちこちに見られることがあります。
・その他には目の中に良性腫瘍ができることがあります(網膜過誤腫)。通常視力への影響はないと言われていますが、大きくなると出血や網膜剥離の原因となることがあるため、注意が必要です。

結節性硬化症について

思春期以降に起こること

・20歳を越えた頃から特に女性の患者さんに肺の病変が出現してきます。中でも肺リンパ脈管筋腫症と呼ばれる変化は初期には無症状ですが、進行する性質があり、動いた時の息苦しさ・気胸と呼ばれる肺に空いた穴の様な変化とそれに伴う痛み・咳や血痰などの症状を起こして、 最後には呼吸不全と呼ばれる状態になり命に関わる疾患です。
・爪の根元に赤みを帯びたやや硬めのおできができることがあります (爪囲線維腫)。
肝臓や脾臓、子宮、大腸などに過誤腫ができることがあります。女性に多いことが知られていますが、いずれも自覚症状は無く治療を必要としない場合が多いとされています。
・子宮に平滑筋腫という良性腫瘍が、卵巣には嚢胞が発生するとされています。
・画像検査で骨に変化が見られることがありますが(骨嚢胞など)、通常は治療を必要としません。

結節性硬化症について

多種多様な病変と生涯にわたる発症

・上で述べた様な病変が全ての患者さんに起こるわけではありません。50歳を越えてからいつまでもニキビが消えないということで皮膚科に行ったことで診断される様な症状の軽い方もおられれば、発育への影響が大きく重症心身障害者施設で過ごす方もおられます
・この病気の診断や治療が一段と難しくなるのは小児科への通院が終了する年齢になってからです。小児科は全ての病変を一括して診療しますが、成人の診療科は臓器別になってしまうため、結節性硬化症に伴う様々な病気が見逃されてしまうということが問題になっています。
・この問題に対し、全国で結節性硬化症に多数の診療科がチームを組んで診療に当たるという動きが出てきました。これらは結節性硬化症カンファランスや結節性硬化症ボードあるいは結節性硬化症診療チームなどと呼ばれており、全国の主に大学病院を中心に、単一あるいは複数の施設の協力で作り上げられています。

受診方法のご案内

・小児の患者さんは、今までのかかりつけの先生にこれまでに受けられた検査の結果と経過を記載した紹介状を描いてもらった上で、横浜市立大学附属市民総合医療センター・小児科にメールでご相談ください。
 
・15歳以上の患者さんは、同様にかかりつけの先生にこれまでに受けられた検査の結果と経過を記載した紹介状を描いてもらった上で、午前10時半までに横浜市立大学附属病院・泌尿器科を受診して下さい。(水曜日を除く月〜金曜日)
 泌尿器科の疾患がない場合でも15歳以上の患者さんについては泌尿器科医師が窓口となって必 要な診療科の受診の手はずを整えます。